外山周です。

前日珍しくテレビをつけたら、『データで読み解く戦争の時代』という番組をやっていました。

戦争で心を病んでしまった兵隊さんたちが送られた病院のカルテや写真、生存者の証言や映像、専門家の意見等で構成された番組でした。

戦争が終わった時、カルテを焼却処分するように命令が下る中、命がけでカルテを残した軍医さんがいたのだそうです。

私たち管理人も、2人でメッセをやり取りしながらこの番組を見ていました。


○Sponsored Link


まずはメッセをチラ見せ(笑)。

今日はその番組の内容と、その時私たちが何を思ったかについて書いてみたいと思います。

 

多くは「補充兵」だった

番組によると、戦争中に心を病んだ兵隊さんを収容していた病院は、千葉の国府台病院だったそうです。

中国大陸から送られてくる数が群を抜いて多く、またそのほとんどが民間から軍に入った『補充兵』だったとのことでした。

例えば田舎で家族みんなで農業を営んでいた普通のおじさんや、穏やかな和菓子職人さんなど

そういった普通の民間人が戦争末期に兵隊として徴兵され、異国の戦場に行って戦わされたのだそうです。

戦場で自殺する人も多く、運良く内地に帰還してもトラウマから奇行を繰り返し、家族はそれを『戦争病』と呼んで、『もう治らん』と言って悲しんだのだそうです。

その家族は、きっと子供に戦争の悲惨さを語り継ぐことでしょう。

自分の大切な家族が無理やり戦争に行かされて、壊れてしまったんだよと教えるでしょう。

だから戦争は悪いことだし、軍隊を持つのは良くないことだよと教えたとしても、それは仕方ないことなのかもしれません。

ただ私たちは、番組の中にあまりにもそういう証言ばかりが残っていることに、少し疑問を感じました。

 

補充兵と職業軍人

私たち管理人の祖父は、軍学校を出た職業軍人です。

2人とも終戦時は大陸にいました。

怪我や病気で複数回入院し、その都度退院して戦線に復帰したという記録が、軍歴証明にはっきりと残っています。


○Sponsored Link


田舎で平和に暮らしていた「補充兵」と、軍学校をでた「職業軍人」。

同じ軍人でも、当時から思想に差があったことでしょう。

でも、こうして「補充兵」の証言ばかりが残り、繰り返し番組で取り上げられるのは何故なのでしょうか。

プロの軍人で帰還兵となった祖父たちは、なぜ口を噤んだまま逝ってしまったのでしょうか。

私はこれからの日本に、それを問いかけて行きたいのです。

 

孫の私たちが問うしかない

私たち管理人の祖父は、職業軍人でした。

私の祖父は下士官の最高位にあって、それは非常に重宝される位だったと聞いています。

かおるちゃんのおじいさんは、士官学校を出たバリバリの中尉さんでした。

孫である私たちは、祖父が『戦争病』になったという話は聞いたことがありません。

戦争が良かったとも悪かったとも、何も聞いていません。


○Sponsored Link


ただ外国で戦ったことと、ほんの少しの具体的なエピソードを、淡々と少しだけ話してもらっただけなのです。

その数少ない話の中に、私もかおるちゃんも、「職業軍人だったおじいちゃんも、不満がなかった訳ではない」というのを感じ取ることができたエピソードがあります。私の祖父は昔、「仕方ないから戦ったのだ」と言いました。

「そうするしか方法がなかったのだ」と(詳しくはいずれ別記事で)。

私たちの祖父は、あまりに多くを語ることなく生涯を閉じてしまいました。

だからこそ私たちは、おじいちゃんは家族や国を守るために戦ったんだと、純粋に信じられるのかもしれません。

 

私たちは思うのです。

あまりに証言が偏りすぎていると。

職業軍人だった祖父たちが口を噤んでいたように、何か大切な証言が欠けているのではないか?

そう思えてならないのです。

だとすれば、子孫である私たちが代わりに口を開き、問いかけ続けるしかないのです。

祖父が残そうとしたこの国が、100年後も平和であって欲しいと思うから。

 

データに残らない「思い」

「データで読み解く戦争の時代」にも取り上げられたとおり、カルテが残っているおかげで当時のデータを見ることができます。

多くの人がPTSDで心を病んだこと、それを軍が公にしなかったことは事実ですが、それだけを見て軍と国を責め続けることが、今後の日本のためになるのでしょうか。

考えるのを止めるのは、ある意味とても楽なのです。

自分らしさが尊重されるようになった現代だからこそ、私たちの社会が何の上に成り立っているのかを考える時です。

データだけの上に生きているのではなく。

身近な先祖と、先人の行動と、表に出ないたくさんの思いの上に、私たちは生きているのではないでしょうか。


コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。